マネー資本主義の罠
金融の暴走
◇マネー資本主義のほころびを探す。
実質マネーと信用マネーの合計を考える。手形・レバレッジ取引・債権の商品化などが信用マネー
これを計算できて、その資金の偏りがわかれば、バブルの頂点が判明する。しかし、複数の機関で計算ノウハウを得ればその頂点は変わってくる。これが、面白いところだ。
金融の暴走
◇マネー資本主義のほころびを探す。
実質マネーと信用マネーの合計を考える。手形・レバレッジ取引・債権の商品化などが信用マネー
これを計算できて、その資金の偏りがわかれば、バブルの頂点が判明する。しかし、複数の機関で計算ノウハウを得ればその頂点は変わってくる。これが、面白いところだ。
◆ハイスピード トレーディング:High- Speed Trading:
◇1秒間に200回もの売買が可能なシステムを持った証券業者と同じ土俵で株や債権の取引を強いられる個人投資家に勝ち目は無い。アメリカやヨーロッパで公平を欠くとの観点から規制を叫ぶ声が上がっている。
◆「ワシントン・コンセンサス」・・・つまり、ウォール街、IMF(国際通貨基金)、ワシントンの政治家たちが、一体となって世界中で推し進める『金儲け組織』
以上に加えてヨーロッパの白人系金融関係者(例えば、BIS)を加えたご都合主義(80年代の銀行のBIS規制はこの典型)・・・ここから、サムプライムローンのきっかけを作ることになった。(銀行が自己資本を増やさなくても、貸付金を債権にして売却すれば、その分の買い付け枠が使えるなど・・・)
◆これに対応するには、「影の金融チェック組織」が必要だ。「影の」とは、表に出ないという意味。
1980年代、世界の銀行ランキング 〈2013年から新しい国際銀行規制(バーゼル3)〉
◆1980年代後半に世界の銀行ランキング(資金量、ド ルベース)で、なんとベスト10の内、7行を邦銀が占 めたことがあった。
◇この邦銀の80年代のOver Presense(目立ち過ぎ) が格好のターゲットになった。BIS規制である。欧米銀 行は邦銀の弱点である、自己資本比率の低さに目をつ け、その点での規制を強化した。
国際業務を行なう銀 行は自己資本比率8%以上、国内業務のみでは4%以上 が求められた。これが邦銀にとっての国際展開に足枷となり、以後拡大志向に歯止めがかかった。
これが、サムプライムローンから「リーマン ショック」へ
バーゼル銀行監督委員会
バーゼル銀行監督委員会(バーゼル委員会、Basel Committee on Banking Supervision(BCBS))は、銀行監督にかかるさまざまな問題に関する国際的に共通の理解を増進することを通じ、世界各国における銀行監督の強化を目指す委員会である。委員会の活動を通じて形成された共通の理解を基に、銀行監督に関する概括的な規準、指針あるいは推奨事項をとりまとめている。
バーゼル合意(いわゆるBIS規制)
バーゼル委員会がとりまとめた銀行監督に関する指針のうち、主として銀行が保有すべき自己資本の量に関する指針の総称。国際的に活動している銀行に対し、信用リスクを加味して算出された総リスク資産の一定比率(当初は8%)の自己資本の保有を求めたもの。バーゼル委員会に参加している各国の監督当局の規制体系に採用されることで実現される形をとっており、バーゼル合意そのものが法的な効力を有する訳ではない。また、制定主体のバーゼル委員会とBIS自体も別の主体であるため、BIS規制という俗称は誤解をまねくものである。
バーゼルI
1988年に公表された最初の国際的な銀行の自己資本比率に関する合意。日本では1988年度から移行措置が適用され、1992年度末から本格適用が開始された。国際的に活動している銀行に対し、信用リスクを加味して算出された総リスク資産の8%の自己資本の保有を求めたもの。1996年には市場リスクに対する追加的な合意が公表されている。
バーゼルIと日本のバブル景気後の銀行
バーゼルIにおいては、銀行が保有する株式の含み益の最大45%を自己資本に含めることを認めていた。ところが、バーゼルIに基づく日本国内の自己資本比率規制の制定と実施がバブル景気の崩壊を背景とした株価のピーク・アウトをまたぐものとなったことから、日本の銀行は株式の含み益を期待していたほど自己資本に含めることができなくなった。こうした状況に対し、日本の規制対象行は必要な自己資本の確保に多大な努力を払い、規制が完全に適用開始となった1993年(平成5年)度3月期末決算までにすべての規制対象行が規制を達成した。
その後、バブル景気の崩壊による景気の低迷が深刻化する中で、日本の銀行の不良債権は増大し、毎年の決算において多額の債権償却を迫られるようになった。その結果、償却による自己資本の減少によって自己資本比率が最低線(8%)を割り込む可能性が意識されるようになり、これが銀行の与信姿勢の後退をもたらし、日本の景気低迷を長期化させる一因となったとの見方もある。
バーゼルII(いわゆる新BIS規制)
デリバティブ取引の一般化など、1990年代後半以降の国際金融市場の発展に照らし規準体系の不備が目立つようになったため、銀行のリスク量をより精緻に計測するなどの方向でバーゼルIの内容の見直しが行われた。その結果、2004年に「自己資本の測定と基準に関する国際的統一化:改訂された枠組」(バーゼルII)が公表された。バーゼルIIでは、総リスク資産の算式において、これまでの信用リスクと市場リスクに加え、オペレーショナルリスクを加味することが定められている。
バーゼルIIを反映した自己資本比率規制は、日本では2006年度末より施行されている。具体的な規制の内容は、「銀行法第14条の2の規程に基づき、銀行がその保有する資産等に照らした自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(いわゆる自己資本比率告示。2006年3月27日付金融庁告示第19号)に記載されている。また、2007年2月には金融検査マニュアルもバーゼルIIに対応し全面改定され、公表された。
バーゼルIII
バーゼル委員会は、2007年から2008年にかけて発生した国際金融経済危機の背景となった銀行監督の問題に対する反省を踏まえ、銀行の自己資本の質の向上、リスク管理の一段の強化といった観点から、2009年以降バーゼルIIを改訂する作業を進めており、その一連の成果はバーゼルIIIと総称されている。新たな合意の基本的な内容は2011年1月に公表されており、銀行に対し、2019年度末までに、総リスク資産の7%にあたる普通株式など質の高い自己資本の保有を求めるなど、バーゼルIIよりも規制が強化されている。
◆米連邦準備理事会(FRB)は3月13日に米金融機関に対する特別検査(ストレステスト)の結果を発表………大半の大手金融機関が5%の自己資本比率を維持できると判断。
この判断は正しいのか?
「そうではない。大変な病におかされている」とガイトナー財務長官。
米紙ウォール・ストーリー・ジャーナルに「金融危機健忘症」という寄稿の表題
内容は、金融規制の対象外にあるシャドー・バンキング(影の銀行)は、何兆ドルもの短期資金を調達しリスクの大きい規制活動に充てていた。デリバティブ市場は600兆ドルに肥大していた。
金融規制を導入しようとしたら、金融界は骨抜きを図ろうとする。
彼らは、表面さえ取り繕えば、また始めようとする。その危険について本当は知っていて、自分自身の利益にはしる米金融界の体質。