◆2011/8/9 日経新聞
産業技術総合研究所は8日、脳の老化と若返りを調整するたんぱく質をマウスの実験で発見したと発表した。
記憶などにかかわる海馬で新しい神経が作られる。その「新しいたんぱく質」が若いマウスでは量が多く、老齢のマウスでは少なかった。
更に、運動によって増えることもわかった。
アルツハイマー病やうつ病の治療に役立つ可能性があるという。
筑波大との共同研究成果で、米国の実験生物学の科学誌「FASEBジャーナル」に論文が掲載された。
たんぱく質は「ウィント3」海馬の中で神経の元になる神経幹細胞と隣接するアストロサイト細胞が分泌する。
細胞培養実験で調べると、老齢マウスの細胞のウィント3生産能力は若齢マウスの30分の1程度に減っいた。
マウスに1日20分のランニングを2週間させると、ウィント3の生産が大幅に増え、幹細胞が活性化され新しく生まれ神経細胞が増えた。運動効果の仕組み解明が進んだほか、ウィント3を増やす物質を見つければ神経疾患の新薬開発につながると期待しています。
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